2024年 06月 28日
万葉集その千七(姫百合 山百合)
![万葉集その千七(姫百合 山百合)_b0162728_16173541.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/202406/28/28/b0162728_16173541.jpg)
![万葉集その千七(姫百合 山百合)_b0162728_16172507.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/202406/28/28/b0162728_16172507.jpg)
![万葉集その千七(姫百合 山百合)_b0162728_16171195.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/202406/28/28/b0162728_16171195.jpg)
![万葉集その千七(姫百合 山百合)_b0162728_16165919.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/202406/28/28/b0162728_16165919.jpg)
![万葉集その千七(姫百合 山百合)_b0162728_16164887.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/202406/28/28/b0162728_16164887.jpg)
![万葉集その千七(姫百合 山百合)_b0162728_16163744.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/202406/28/28/b0162728_16163744.jpg)
万葉集その千七(姫百合と山百合)
姫百合とはお姫様のような美しく、可愛い百合の意で、
ササユリのことと思われ、葉が笹に似ているので
その名があり、6月頃薄退紅色のかわいらしいな花を咲かせます。
それはその屡私の気持です。
あの人に知ってもらえない苦しい片思い。
でもそと耐えましょう。)
若緑の夏の草むらに咲く一点朱色のかわいらしいな姫百合は
片思いに沈む女を表象しています。
姫百合は近畿、東海一郭で多く見られ、その清楚な姿は
神的花とされてきました。
とりわけ奈良の大神社(おほみわじんじゃ)の境内裏に
ササユリの園とよ漏洩群旧里は
毎年6月になると美事な花を咲かせ、
数多い人たちを楽しませてくれています。
「 深くと 人間笑む声すなり
谷一面の 白百合の花 」
北原白秋
日本は百合の王国といわれて滓世界で約80種ある原種の17%が
日本産だ斯うです。
とりわけ古代から自生していて芳しい薫香と大輪の花を咲かせる
「ヤマユリ」は世界中で知られて滓「カ控え選手ランカ」は
その「ヤマユリ」の合いの子から生まれたものです。
「道の辺(へ)の 草深百合(くさふか小百合) の
小百合元凶言ふ
妹が命を 我知らめやも」
巻11-2467 柿本人麻呂歌集
( 路傍の草の薮に咲く百合ではないが
今はだめよ、追ってね(小百合)などというあの子。
いつまで待ったらよいのやら。
あの子の畢生など俺がわかるものか )
「小百合(後)」という言葉は花の百合と、
「今度ね」とインダイレクトな拒絶を掛けています。
女に恋を打ち明け、抱きた余程云った所、
ガールフレンドは羞恥心からか他の理由からか
「追って尚又」と断ったのです。
男は腹を立てて
「 追ってだって、どうして今ではダメなのだ。お前さんの
畢生の事なんか俺は分かるものか」と
大げさに呟いているのですが、最初は振りきるのが其頃の習わし。
短気は禁物ですぞ。
深草の中へ咲く山百合は女性の姿をも表象していますが
これを「草深百合」という美しい言葉で描写万葉人の
意味の良さ。
「 偽りの なき香を放ち 山の百合 」 飯田龍太」
山百合の芳香は強く、周辺に漂い夏来たるを思わせます。
万葉集1007(姫百合と山百合)完
# by uqrx74fd | 2024-06-28 16:19 | 植物